新花公園 | 公園探訪

新花公園

新花公園は、都会の谷間にそっと生まれた幻想の庭である。高層マンションが取り囲むこの小さな空間に、一匹のクジラが跳ね上がる。まるで天を裂き、虹を生み出さんとするかのごとき壮大な跳躍。その背中は、実は滑り台となっており、子どもたちは歓声とともにその弧を滑り降りる。

しかし、この公園の不思議はそれだけでは終わらない。クジラが跳ねる傍らには、小さな丘があり、その頂には家型の遊具がひっそりと建っている。まるで物語の登場人物が隠れ住んでいるかのような、静かで秘密めいた佇まい。

関東大震災復興小公園の1つでもあり、長い年月の間に、ただの遊び場ではなく、小さな異世界への入口となった。ここではクジラが虹を描き、子どもたちが丘の家に住む夢を見、風が過去と未来の記憶を運ぶ。マンションの狭間に広がるこの「凄い世界」に足を踏み入れた者は、誰しもがひととき、現実の枠を超えてしまうのだ。

いやぁ口が見事、背中で遊ばせ塩を吹かないという潔さがいいです
山型遊具もジャングルジムと合体し何か新しい遊び方を提案してくれているようです