第二江戸川児童遊園
アップデート:2025/07/15

第二江戸川児童遊園は、都会の片隅に突如現れる寓話の一章である。中央には砂場がぽっかりと口を開け、そのまわりを象や熊が悠々と佇んでいる。彼らは等身大の迫力を持ちながらも、どこか控えめで、まるで長年この場所を守ってきた神殿の番人のようである。スプリング遊具の象たちは、見た目の軽やかさと裏腹に、なにやら複雑な感情を抱えているかのように、少し距離を置いて砂場を見守っている。
滑り台では時間が滑り落ち、ブランコでは記憶が揺れる。そして木の葉を模したパーゴラの下、そっと腰かければ、そこには風が集めてきた午後の香りが漂ってくる。第二江戸川児童遊園とは、静けさの中に確かな物語がひそむ、不思議な空間なのである。








