大岡山児童遊園
アップデート:2025/06/22

大岡山の坂道をゆるゆると登っていくと、住宅と木立の隙間から忽然と現れる小さな広場——それが大岡山児童遊園である。決して広くはないが、滑り台やブランコ、シーソーといった古典的遊具たちが、まるでこの界隈の子どもたちを見守る番人のように配置されている。
そして、広場の中央に鎮座するのは、堂々たるピンクのカバ。時代の波に洗われながらも、その色彩だけはあくまで鮮烈で、どこかシュールな威厳すら漂わせている。大人には見えない何かが、このカバの背中から空へと立ち上る気がしてならない。息を整え、ゆっくり腰を下ろせば、都市のざわめきが不思議と遠のいてゆく。






