上座新山公園
アップデート:2026/04/24
上座新山公園は、ユーカリが丘へと足を踏み入れる者を静かに迎え入れる、いわば門番のような場所である。
緑は豊かに満ち、木々は過剰なほどに枝葉を広げながら、それでもどこか秩序だった静けさを保っている。その只中にぽつんと置かれたベンチは、不思議なことに、ただの休憩所というより、選ばれた者だけが腰を下ろせる特等席のような気配を帯びている。
しばしそこに身を預ければ、外の世界のざわめきはやわらかく遠ざかり、これから先へ進むか、ここに留まるかという、ささやかな逡巡が生まれる。遊具は控えめにブランコがひとつ、風に応じて静かに揺れている。その動きに誘われて身を乗せれば、行き先も決めぬまま、ほんの少しだけ日常から離れていく。
この公園は通過点でありながら、足を止める理由をそっと差し出してくる。気づけば、その曖昧な境界に、心が静かに留まってしまうのである。










