武蔵台公園
アップデート:2025/08/16
武蔵台公園は、かつてサナトリウムが建っていたという由緒を背に、いまも静かに緑を湛えている。広々とした敷地には、学校や文化センター、病院などが周囲を取り囲み、人々の暮らしと結びついた不思議な安らぎを漂わせている。
園内を歩けば、まず心をつかむのは子どもたちの歓声が響く遊具エリア。複合遊具やターザンロープが勇敢な冒険者たちを待ち受け、いつの間にか童心の記憶を呼び覚ましてしまう。少し歩を進めれば、木陰に腰を下ろせる緑溢れる休憩エリアがあり、吹き抜ける風が肌を撫でてゆく。
さらに奥には広々としたグラウンドが広がり、ボールを追いかける子どもや散歩を楽しむ人々の姿が点描画のように散りばめられている。そして丘陵を辿れば黒鐘公園へと続く自然の道が現れ、気ままな散策者を誘い込む。ここでは都市と自然、記憶と現在が重なり合い、訪れる者をひそやかな物語へと巻き込んでいくのだ。