住吉町公園
アップデート:2025/03/18
京王線が風を切って駆け抜ける、そのすぐ脇にひっそりと息を潜める住吉町公園。いや、息を潜めているのは公園の方ではなく、ここに佇む我々のほうかもしれない。
電車の轟音とともに健康遊具がガタリと揺れ、壁当てのボールが妙に鋭い音を響かせる。ここではすべてが鉄道のリズムに支配され、遊ぶ者たちはまるで駅の発車メロディのように、運命づけられた動きを繰り返すのだ。
しかし、ふと気づく。ここには時間を忘れる魔法がかかっている。ベンチに座れば、目の前を駆ける電車の流れに飲み込まれ、心は見知らぬ土地へと旅立ってしまうのだ。
これはただの公園ではない。住吉町公園、それは鉄道と遊具と我々が織りなす、奇妙な調和の世界なのである。