藤塚西公園 | 公園探訪PREMIUM

ピラミッドがある。
迷路もある。しかもカラフル。
ロケットは空を忘れ、滑り台として子どもを射出し、
船は陸に打ち上げられたまま、
なおも冒険を続けている。

どれもが主役、どれもが看板、
にもかかわらず彼らはここで肩を並べる。
他所の公園ならひとつでエース、ひとつで満員御礼。
しかしこの地では、主役たちが雑然と集い、
まるで“遊具界チャンピオンカーニバル”。

贅沢とは、広さではない。
贅沢とは、密度である。
この藤塚西公園は、
遊具の夢と矜持をこれでもかと詰め込んで、
静かな住宅街に、まったく静かでない景色を描いてしまった。

訪れた者は戸惑う。
なぜこんなに豪華なのか？
なぜここにこれほどの才能が集っているのか？
答えは、誰も知らない。
だが、子どもたちは知っている。
この場所が「奇跡」だということを。

藤塚西公園、遊具たちの祭典は今日も続く。