方南公園に足を踏み入れると、そこはまるで岩石の王国であった。 どっしりと腰を据えた岩の城が、曖昧な歴史をまといながら佇み、滑り台さえもその一部に取り込まれている。
無骨な岩肌に囲まれながらも、ブランコは風に揺れ、砂場では小さな冒険がひそやかに始まる。 どこか異世界めいた空気をまとったこの空間では、日常の感覚がふと緩み、子どもも大人も無意識のうちに、ひとときの探検家となるのだ。
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