ひだまり公園
アップデート:2025/10/24

住宅街の奥、道がふと細くなった先に、ひだまり公園はある。名のとおり、そこは午後の光がやわらかく降りそそぐ場所だ。小さな滑り台がひとつ、まるで秘密を守る番人のように立っている。
そのすぐそばには、ひっそりと置かれたベンチが一脚。静かな午後には、風と光と子どもの笑い声だけがこの小さな空間を満たす。
フェンスに囲まれたその世界は、まるで安心という名の結界に包まれているようだ。外の喧騒が遠のき、ここでは時の流れさえ穏やかに緩む。滑り台の上から見えるのは、大きな空と小さな幸福。
何も特別なことは起こらない、けれど、なぜだか心がほどけていく。ひだまり公園は、そんな日常の奇跡をそっと抱きしめている。

