平尾山王橋児童公園
アップデート:2025/11/07
平尾山王橋児童公園は、まるで地図の余白に描かれたような、静かな丘の公園である。ここには遊具もベンチもほとんどない。ただ小さな丘がひとつ、ぽこんと盛り上がっているだけだ。だがその丘こそがこの場所のすべてであり、訪れる子どもたちはそれを舞台に無限の物語を繰り広げる。
草の上を駆け上がり、転げ落ち、また登る。大人になれば見過ごしてしまうような、世界のひとつの縮図がそこにある。平尾の住宅地にぽっかり生まれたこの丘は、遊具のないことを誇りにしているかのように、今日もただ風と子どもたちの声を受け止めている。









