小田良みはらし公園は、その名に恥じぬ眺望をたたえた、丘の上の静謐な舞台である。遠く連なる街並みを一望しながら、木製のテーブルに腰掛け、風とともに時を過ごすことができる。 足元には手入れの行き届いた芝生が広がり、そこに寝転べば、まるで空と地上のあいだに浮かぶ一葉の舟のような心持ちになるだろう。派手さはないが、確かな静けさと微かな高揚が潜んでいる。ふと立ち止まった人の胸に、何かの物語が芽吹く、そんな公園である。
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