大丸第二公園
アップデート:2025/07/18

大丸第二公園は、夏の幻影をまとった広場のような公園である。市民プールの向こう側にぽっかりと開けたその場所は、まるで水の気配が陸地ににじみ出したような佇まいをしている。地面には日差しがまぶしく降り注ぎ、風が通り抜けるたびに木々の影がささやかに揺れる。
プールに向かう人々の足音がリズムを刻んだであろう舗道には、今も記憶のかけらが残っているように感じられる。遊具があるわけではない。だがそれゆえ、心の余白が広がる。空の青が大きく見えるこの場所では、鳩も猫も、あるいは過去の自分も、どこかゆったりと過ごしている。大丸第二公園は、夏の午後の夢をそっと引き留めるような空間である。




