大丸大堀児童公園
アップデート:2025/07/17

大丸大堀児童公園は、町の片隅にひっそりと存在する色彩の庭である。カラフルな滑り台は、まるで春の風が固まってできたような姿で立っており、子どもたちの歓喜の軌跡をすべるようにして受けとめている。
そのすぐそば、少し奥まった場所には、離れの茶屋のような屋根付き砂場があり、そこはまるで物語の密談が交わされる小部屋のように落ち着いている。ベンチに腰をおろせば、誰かの造りかけた砂山がひそやかに語りかけてくるような気がする。滑り台と砂場のあいだを風が行き来し、季節の影がそっと揺れて、日常がほんのすこし夢へと傾いていく――そんな不思議な時間が、大丸大堀児童公園には確かに流れている。





