国立市泉は、水の名を冠しながら静かに広がる生活の原野である。住宅地の合間に残された畑や緑地は、東京という巨大な都市の呼吸をゆるめ、空をひとまわり大きく見せてくれる。道を歩けば、遠くに多摩川の気配が漂い、風は土の匂いを含んで通り過ぎる。
派手な賑わいはないが、その分、時間は素直に流れ、歩く者の思考を邪魔しない。国立市泉は、日常の底に沈んだ静けさをすくい上げ、心を軽くしてくれる場所である。
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