上小山田

地図で見れば市のはずれ、実際に歩けば心の奥に入り込んでくる街である。丘と谷が折り重なり、畑と雑木林が呼吸するように連なって、都市の輪郭をやわらかく曖昧にしている。朝は霧が低く漂い、昼には空が広く、夕方には影が長く伸びる。時間の移ろいが目に見える土地だ。道は素直にまっすぐ進まず、少し考え事をする余地を与えてくれる。

古くからの集落の気配と、新しい暮らしの気配が無理なく同居し、互いに干渉しすぎない距離を保っている。遠くに大型施設の気配を感じながらも、足元では土の匂いが主張し、風は素直だ。急がず、競わず、立ち止まることを肯定してくれる街。上小山田は、都会の外側にありながら、日常の内側をそっと整えてくれる場所である。

上小山田の場所

上小山田の公園