広袴みどり野公園を歩いていると、スプリング遊具というものは、遊んでいない時間もなかなか味わい深い存在だと思えてくる。 町田市広袴町、川の近くにあるこの公園には、スプリング遊具たちが待っている。乗れば前へ後ろへ、ゆらゆらと体を揺らして楽しめる。遊具としては実に単純だ。それなのに子どもは何度も乗りたがる。遠くへ進むわけでも、高い場所へ連れていってくれるわけでもない。ただ同じ場所で揺れている。それだけなのに楽しい。考えてみれば、なかなか不思議な遊具だ。
そして誰も乗っていないときには、スプリング遊具たちは公園の中に静かに佇んでいる。次にやって来る誰かを待っているようにも見えるし、川の近くでのんびり休憩しているようにも見えてくる。「遊具たち」という複数形が妙に似合う公園なのだ。
この場所のもうひとつの魅力は、川の近くという立地にある。水辺が近くにあるだけで、街歩きの風景には少し余白が生まれる。公園だけを目的地にするのではなく、川のそばを歩き、その途中で公園へ寄ってみる。そんな楽しみ方もよく似合う。
広袴町を歩きながら見つける、小さな遊びの場所。大きな複合遊具や派手な仕掛けがなくても、そこにスプリング遊具があり、乗ればちゃんと楽しい。それだけで公園としては十分なのかもしれない。
川の近くで、今日も遊具たちは静かに揺れる準備をしている。散歩の途中でその姿を見つけたら、ほんの少し足を止めてみたくなる公園だ。








