金井戸場第二児童公園
アップデート:2025/11/18
金井戸場第二児童公園は、まるで住宅街の片隅にひょっこり現れた不思議な番所のようだ。門番を務めるのは、人間でも犬でもなく、圧倒的な存在感を放つ一頭の象である。コンパクトな公園の中心に、ゆるぎなく、どっしりと腰を据え、訪れる者を優しく見守っている。その姿はどこか悠然として、まるでこの場所がずっと昔から象の休息地であったかのような風格さえ漂わせる。
さらに面白いのは、象の背中だけをじっくり眺めるための特等席が用意されていることだ。ちょこんと置かれたベンチに座れば、象の丸みを帯びた背中が静かに語りかけてくるようで、思わず時間を忘れてしまう。背中を眺めるという行為が、こんなにも豊かで詩的な余白を生むことに気づかされる。
その傍らでは、小さなSLのスプリング遊具が軽やかに揺れ、子どもたちの想像力をどこまでも遠くへ運んでくれる。象が守る静けさと、SLがもたらす旅の気配。その対比が心地よい。
金井戸場第二児童公園は、小さな空間ながらも、どこか異国の休憩所のような趣を持つ。象とSLがさりげなく日常へ夢を差し込んでくれる、そんな不思議で魅力的な場所である。








