公園に入ると、まず複合遊具と砂場が迎えてくれる。ここだけを見れば、穏やかな住宅地にある親しみやすい公園だ。ところが能ヶ谷いずみ公園の面白さは、その先にある。視線を少し下へ向けると、この公園が一枚の平面では終わっていないことに気づく。
下のフロアにはグラウンド。そして、さらに下には調整池がある。
公園なのに、まるで建物のように階層があるのだ。
上では複合遊具や砂場で遊び、下へ移ればグラウンドが広がる。そして、そのさらに下には調整池。それぞれの場所がきちんと役割を持ちながら、高低差の中に収まっている。この構成を知ると、ただ階段や坂を下りているだけなのに、次のフロアへ移動しているような気分になってくる。
特に面白いのは、同じ公園の中なのに、立つ高さが変わるだけで目の前の役割まで変わっていくことだ。遊具のある場所を一階と呼ぶべきか、それとも最上階と呼ぶべきか。そんなことまで考え始めると、普通の公園散歩がちょっとした館内探検になってしまう。
派手な仕掛けがなくても、土地の高低差そのものが公園の個性になる。能ヶ谷いずみ公園は、そのことをよく見せてくれる場所だ。
遊具で遊んだあと、そこで引き返さず、もう一段下へ歩いてみたい。公園には、ときどき先へ進んで初めて見えてくる風景があるのだ。











