大蔵台公園へ足を踏み入れると、まずパンダとコアラが出迎えてくれる。彼らは公園の正式な管理者ではないはずだが、その堂々たる佇まいを見るかぎり、長年この場所を見守ってきた主のようにも思える。
住宅に囲まれた公園は、どこか親密な空気をまとっている。近所の人々の日常と自然につながりながら、それでいて小さな別世界としての役割も果たしているのだ。その中心にあるパーゴラは実に居心地がよい。腰を下ろせば、パンダやコアラの様子を眺めながらゆっくりと過ごすことができる。人気者たちを前にした特等席。
パーゴラの前には砂場が広がっている。そこでは今日も壮大な城が築かれ、あるいは深い峡谷が掘り進められていることだろう。さらに滑り台もあり、子どもたちは高みを目指して登り、風を切って地上へ戻ってくる。
派手な仕掛けがあるわけではない。しかし、この公園には住宅街の中だからこそ生まれる穏やかな魅力がある。パンダとコアラに見守られながら過ごす時間は、思いのほか贅沢だ。大蔵台公園は、日常のすぐ隣にある小さな憩いの王国だ。








