町屋三丁目児童遊園
アップデート:2025/06/29
町屋三丁目児童遊園には、あまりにファンタジーすぎる象がいる。
優しげな瞳をたたえたその象は、なんとラダーと滑り台を背中に背負い、黙して語らぬまま子どもたちの冒険を支えているのだ。
その姿はまるで、物語の世界から一歩踏み出してきた幻獣。柔らかな丸みと力強い構造が絶妙に共存し、この一体の遊具に秘められた哲学すら感じさせる。
周りには鉄棒があり、砂場が広がり、午後の陽に輝く。町の片隅に現れたこの異形の守り神は、日々、静かに子どもたちの成長を見守っている。
公園とは、かくも心の旅路を始めさせる小さな入口なのだと、誰しもが感じることだろう。