三崎町児童遊園
アップデート:2026/01/05
三崎町児童遊園は、遊具という誘惑をきっぱりと排し、ただ腰を下ろすためだけに存在する潔い公園である。
園内に置かれた七つのベンチは、互いに距離を保ちながら木々を正面に据え、それぞれが思索専用席のような顔つきをしている。
枝葉の揺れを眺めているうちに、時間は用事を思い出すことを忘れ、頭の中も静かにほどけていく。何も起こらないことが最大の出来事であり、目的を持たずに訪れる者ほど深く味わえる場所だ。
忙しい街の只中で、あえて立ち止まり、ぼんやりするために足を運びたくなる。七つのベンチは今日も黙って待ち、訪れた者の思考を木陰へと逃がしてくれる。





