根岸公園
アップデート:2026/04/23
根岸公園に足を踏み入れると、どこか空へ向かう気配が、地面すれすれに漂っている。中でも目を引くのは、飛行機型のスイング遊具である。小さな機体に身を預けて揺れていると、実際に飛び立つことはないはずなのに、なぜか空の広がりだけが胸の内に生まれてくる。
そのそばには滑り台があり、登っては降りる単純な動作が、いつの間にか小さな離着陸のように感じられる。さらにブランコに乗れば、前後の揺れが風を呼び、足先がわずかに地面から遠ざかるたび、空との距離が測り直される。
この公園では、遊具ひとつひとつが、ほんの少しだけ現実の重さを軽くする。大きな冒険などなくとも、身体を動かすたびに心はわずかに浮かび上がり、気づけば、地上にいながら空を思う時間が、静かに広がっていくのである。






