にじのはし児童遊園
アップデート:2025/10/05
にじのはし児童遊園は、灰色の首都高の下にありながら、不思議と光をまとった場所である。コンクリートの天井を支える柱のあいだから、子どもたちの笑い声が反響し、どこか遠い洞窟の祭りのように響いている。中央に据えられた虹の滑り台は、まるで天の橋の断片が地上に落ちてきたかのようで、その七色の光沢は雨の日でも気持ちを晴れやかにする。
ブランコは空を奪われたこの空間で、あえて風を創り出すように揺れている。アスファルトに滴る雨粒も、ここでは光を映すレンズとなり、足もとに小さな虹をつくる。にじのはし児童遊園――それは天気に左右されぬ、都会の片隅に咲く秘密の虹である。