興宮なかよし広場
アップデート:2025/07/09
住宅街の中にぽっかりと
まるで異界との接続口のように広がる
興宮なかよし広場。
ここでは人が空を歩く。
それも浮世の修行僧ではなく、
子どもたちが、鼻歌まじりに
複合遊具の空中トンネルを縦断するのだ。
大きな山型遊具が、地に根を張り、
その奥で待ち構えるのは、謎のトンネル。
この公園には「地」と「空」がある。
そしてその間には「夢」がある。
誰もが忘れていた、
“なかよし”という魔法の言葉が
今も風にゆられながら、
この場所に棲みついている。
そう、興宮なかよし広場は
文明と空想の狭間に浮かぶ、
子どもたちの王国である。
興宮なかよし広場は、空に近い場所での冒険が叶う場所である。大型の複合遊具は、ただ登るだけの構造物ではなく、空中をゆく旅の舞台。屋根に守られた回廊の中で、トンネルをくぐりながら空を渡る。足元は地面から離れ、子どもたちの笑い声が空中に弾けていく。そして隣には堂々たる山型遊具が控えている。斜面をよじ登り、すべり、また登る。昔ながらのそのフォルムは、この公園に奥行きを与えている。空と地を自在に行き来しながら、日常という名の地平線を飛び越える、そんな午後を過ごすことができるのが、興宮なかよし広場なのである。