権蔵橋公園
中町
アップデート:2025/12/28

権蔵橋公園は、遊具同士が程よい距離を保ち、ゆったりと呼吸しているような場所である。
滑り台は急かすことなく構え、ブランコは空間を大きく使って弧を描き、風の通り道を可視化する。足元には動物のスプリング遊具が点在し、跳ねる動きが場に軽やかなリズムを与えている。
どれも主張しすぎず、しかし確かな存在感を持ち、配置そのものが公園の性格を語っている。広さがあるからこそ、走る、止まる、眺めるという行為が自然に切り替わり、時間は細切れにならず一続きで流れていく。
混み合わない安心感が身体を緩め、気づけば長居してしまう。権蔵橋公園は、遊びも休息も同じ重さで受け止める、懐の広い場所である。






