多摩川二子橋公園
鎌田
アップデート:2025/10/19
多摩川の流れが橋の下をゆるやかにくぐり抜ける場所に、広々とした多摩川二子橋公園がある。川風が芝生を撫で、木々の影がゆっくりと形を変えていく。そこでは、犬が尻尾を揺らし、鳥たちが気ままに空を横切り、遠くのグラウンドでは白球が小さく跳ねている。人も動物も、同じ午後の陽だまりの中でそれぞれの時間を過ごしているのだ。
ジョギングする人の足音、子どもたちの笑い声、草の上に腰を下ろして本を読む人。誰もがこの広い空の下で、静かに自分の世界を見つけている。川の匂いと風の音が混ざり合い、心の奥のほこりをそっと吹き払ってくれる。
夕暮れが近づくと、橋の向こうに陽が沈み、あたりは淡い金色に染まる。その光の中で、川と人と動物がひとつの風景に溶け合う。多摩川二子橋公園は、そんな穏やかな調べのような場所だ。