新高円寺公園は、まるで樹々に守られた秘密基地のようである。薄緑の木洩れ陽の下に、色とりどりの複合遊具がこぢんまりと潜み、訪れる者の好奇心をやんわりと刺激する。
そしてさらに奥へ進めば、小さな傘がぽつんと立つ砂場がある。まるで森の住人が置き忘れた道具のように、そこだけ時間がゆっくりと進んでいる。都会の真ん中に仕掛けられた微細な迷宮。遊びと静けさの境界線が、ここにはそっと横たわっている。
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