昭和公園
アップデート:2026/05/05

昭和公園に足を踏み入れると、まず鼻先をかすめるのは、いまではめったに出会えぬ昭和の気配である。どこか煤けた記憶のようなそれが、園内の隅々にまでしみ込み、時間そのものが少しばかり巻き戻されたような錯覚をもたらす。
堂々と据えられたSLのD51は、動かぬままに威厳を保ち、そばに置かれた土管や、年季の入った滑り台やラダー遊具が、その時代の息遣いを今に伝えている。
しかしこの公園は、単なる懐古の場にとどまらない。動物園があり、和風庭園があり、さらにはスタジアムまでも抱え込み、その広がりは容易に見尽くせるものではない。歩いても歩いても、まだ先があるという感覚が、訪れる者をささやかな探検へと誘う。
気づけば、昭和という時間の層の上を歩きながら、現在の自分がどこにいるのかさえ曖昧になっていく。その充実は、ただ多いというだけでなく、どこか果てしなさを伴っているのである。
















