(仮称)鉄道敷地公園
アップデート:2025/04/13
タコは旅をする。
駅前の喧騒の中に生まれ、
長らく子どもたちを背に乗せてきた。
しかし、調布の駅が地下へと潜ると、
タコもまた、地上を離れることを余儀なくされた。
だがタコは悲しまない。
なぜなら、新たな地で新たな物語が待っているからだ。
市役所の前に降り立ったタコは、
再びその大きな足を広げ、子どもたちを迎える。
だがそこにもう一つの影があった。
「映画の街」調布――
スクリーンの向こうから現れたのは、
あのガメラ。
タコとガメラ、奇妙な邂逅。
どちらもこの街のアイコンとなり、
人々の記憶に刻まれる。
かつての鉄道の敷地は、今や物語の舞台。
消えたはずの風景が、別の形で生き続ける場所。
ここは鉄道敷地公園。
線路があった証は消えたが、
タコとガメラが、
過去と未来をつなぐ。
鉄道敷地公園は、かつての調布駅前の象徴をそっくり移植した、時を超える空間である。かつて駅前に鎮座し、多くの子どもたちを歓喜させたタコの遊具は、今や調布市役所の前へと居を移し、変わらぬ姿で佇んでいる。
引越し先では映画の街・調布を象徴するガメラが現れた。かつての風景を思い出しつつ、新たな景色を眺めるこの場所は、過去と未来が交差する不思議な空間である。ここに立てば、かつての賑わいが幻のようによみがえり、タコとガメラがひそかに語らう声が聞こえてくるかもしれない。