青葉区公園探訪
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梅が丘という名を聞くと、まず鼻先に淡い香りが立ちのぼるような錯覚にとらわれる。昭和四十一年、西八朔町と北八朔町の一部から生まれたこの町は、計画的に整えられた住宅地でありながら、どこか古い地層の気配を残している。
かつて中里村であった土地は、時代の波に揉まれつつも、穏やかな丘のかたちを失わなかった。植物名に因む町々に囲まれ、地元の願いによって名付けられた梅が丘は、華やかに咲き誇るというより、静かに季節を告げる存在である。
坂道を歩けば、住宅の合間から空が広く切り取られ、足取りは自然とゆるむ。派手な名所はないが、日常がゆっくり発酵していく場所として、訪れる者をいつのまにか長居させてしまう、不思議な引力を秘めた丘である。