黄金橋のたもと、喧騒と時間の隙間にそっと息づく一角がある。四方をフェンスに囲まれ、地面には緑の絨毯が静かに広がる。その名も黄金橋児童遊園。
遊具はなくとも、そこには不思議な安らぎが宿っている。川面の風が抜け、橋の影が揺らぎ、時折ひとりベンチに腰かける影がある。ここは遊びのためというより、物思いのために用意された場所かもしれない。都市の隅にぽつんと現れる、ちいさな緑の詩篇である。
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