緑の中に、蜂の巣がある。 もちろん本物ではない。鶴川鶴の子児童公園に置かれている、蜂の巣ジャングルジムだ。
ジャングルジムといえば、四角い鉄骨が規則正しく組まれた姿を思い浮かべる。しかし蜂の巣となれば、話は少し違ってくる。ただ登るための遊具というより、巨大な巣の内部へ入り込むような気分になる。穴を抜け、手を伸ばし、次の場所へ身体を移す。見慣れた「登る」という遊びが、形ひとつで小さな探検に変わるのだから面白い。
しかも、この公園は長い。 その細長い空間に緑があふれ、蜂の巣ジャングルジムとブランコが置かれている。遊具だけを目指して一直線に進むというより、緑の中を歩きながら公園そのものをたどっていきたくなる。
場所は町田市鶴川三丁目。 ブランコで揺れるのもいい。緑に囲まれた空間でゆっくり過ごすのもいい。それでも、やはり気になるのは蜂の巣だ。 公園に蜂の巣がある。 その一文だけなら少々警戒したくなるが、ここではむしろ近づいてみたい。 緑の奥で待つ不思議な形を目印に、長い公園をゆっくり歩いてみたくなる。

















