新宿区公園探訪
Contents
街で選ぶ
遊具や施設で選ぶ
今のところ公園132探訪。
大久保という町は、東京のなかでもひときわ濃密な気配に満ちている。路地に踏み入れた瞬間、空気がわずかに震え、異国の香りが風に紛れて漂いはじめる。看板の光は色とりどりに瞬き、まるで遠い国々の記憶がこの狭い街区に折り重なっているかのようだ。どこからか漂う香辛料の匂いや、店先を満たすざわめきが、旅の入口であることを静かに告げている。
雑踏を抜ければ、古い住宅街の静けさがふっと現れ、その対比が大久保の懐の深さを思わせる。文化と文化が交差し、日常と非日常が重なり合う町は、歩く者の感覚を研ぎ澄まし、知らぬ世界へ連れ出す準備をしているようだ。
夕暮れになると、灯りは一層鮮やかに町を縁どり、まるで地図にない夜の都が立ち上がる。迷い込むことさえ歓迎されているような気がして、足取りは自然と軽くなる。大久保は訪れる者に、世界の境目を歩く楽しさをそっと手渡す、不思議な魅力をたたえた町である。