新宿区公園探訪
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新小川町という名を口にすると、水辺の気配がそっと胸の奥で波立つ。神田川がゆるやかに流れ、川沿いの道には光が筋となって落ち、歩くたびに穏やかな時間が足元から立ちのぼる。高層ビルの影が伸び縮みする都会の中心にありながら、この町には不思議な静けさがあり、風の音までもがどこか柔らかい。
川沿いの桜並木が季節ごとに表情を変え、春には淡い花びらが空気を漂い、夏には濃い緑が影をつくる。古くからの住宅地が根づく路地では、植木鉢がひっそりと並び、家々の窓辺からは生活の温度が漏れ出している。新築の建物が混ざり合いながらも、町がまとう穏やかなリズムは変わらず、歩く者の心をゆるやかに整えてくれる。
夕暮れが訪れると、川面に灯りが淡くにじみ、街の輪郭が柔らかく揺れる。水と光が寄り添うその光景は、遠い旅先の記憶のように胸に沁み、もう一歩だけ先へ進みたくなる。新小川町は、日常の端にひっそりと潜む物語がふいに姿を現し、訪れる者をそっと引き寄せる不思議な町である。