新宿区公園探訪
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早稲田南町という地名には、どこか春先の光のような柔らかさが漂っている。街に足を踏み入れると、学生街の躍動と住宅地の静けさがほどよく混ざり合い、歩く者の心をそっとくすぐる。大小の路地が緩やかに入り組み、ふと角を曲がるたび、知らぬ風景が静かに開ける。都会の真ん中にありながら、どこか時間の流れが穏やかで、深呼吸すれば胸の奥まで澄んだ空気が染み渡るようだ。
古い下宿風の建物が残る一角には、長い年月を通り抜けてきた気配が漂い、窓辺に置かれた鉢植えの緑が控えめに日差しを受けている。喧騒から一歩外れただけなのに、日常の輪郭がやわらかくほぐれ、歩みそのものがどこか旅のように感じられてくる。学生たちの気配がふと風に混ざり、未来へ向けた静かな熱が町全体ににじむ。
夕暮れどきには、影がゆっくりと長く伸び、早稲田南町は金色のゆりかごのような落ち着きを帯びる。その光の中を歩いていると、今日初めて訪れたはずなのに、どこか懐かしい場所へ帰ってきたような気がしてならない。気づけばまた歩きたくなる、そんな柔らかな引力を秘めた町である。