しらゆり児童公園に足を踏み入れると、まず視線を奪われるのは、ブランコのそばで静かに佇むリスと象の姿である。
まるで森の門番のように、訪れた者の心をひそやかに見守っている。風が通り抜けるたびに、その影がわずかに揺れ、公園全体が小さな物語の舞台へと変わっていく。
砂場に近づけば、そこはさらに異国めいた趣きを見せる。奇妙な曲線を描く壁が周囲を取り囲み、外界から切り離された秘密の中庭のような空間をつくり出している。
外側にはフェンスがめぐらされ、ひときわ特別な領域を守るかのように静かにたたずむ。まさに“厳重な砂遊び”の名にふさわしく、砂をすくう音さえも儀式めいて感じられる。
日常のただ中にありながら、この公園には仄かな非日常が漂っている。動物たちに見守られ、守られ過ぎた砂場で遊ぶという不思議な体験が、子どもにも大人にも、どこか愉快な余韻を残してくれる。












