諏訪の森公園
アップデート:2025/05/06

諏訪の森公園は、諏訪神社の北側にひっそりと広がっている。かつて神の気配が満ちていた境内の一部を譲り受けたこの場所には、今もどこかしら荘厳で落ち着いた空気が残っている。
入り口をくぐると、静かに揺れるシーソーと、控えめな曲線を描く滑り台が迎えてくれる。
近くでは、動物のかたちをした遊具たちが陽だまりの中でうたた寝を決めこみ、芝の上には微かな風が吹き抜ける。
しかし、この公園の真価は奥にある。多くの者が気づかず通り過ぎる茂みの向こうに、ひっそりと佇む人研ぎ滑り台。石のような質感をまとったその姿は、まるでこの土地に古くから根付く何かの象徴のようにも見える。
滑る者を選び、静かに見守るその姿は、遊具でありながらどこか神殿の番人めいている。神域の名残と遊び心が溶け合った、そんな不思議な空間がここにはある。
そしてこの場所こそ、「公園探訪」最初の地でもある。












