余丁東児童遊園
アップデート:2025/05/18

新宿の密集地の路地を進むと、突如として城が現れる――余丁東児童遊園はそんな幻惑のような場所にある。過去には梯子で行き来した旧き時代の城が、今では城型の複合遊具との合体という進化を変貌を遂げ、なおそのロマンを保っている。
高くそびえる塔の意匠と、横に滑り込むように延びた幅広の滑り台が、都市の隙間に突如現れた夢のような光景を構成する。ここでは、現実と空想がやんわりと溶け合い、子どもたちは城の番人になったり、旅の勇者になったりする。密集地の静寂と遊具の造形が不思議な調和を奏でる、小さな王国である。









