あかね台

あかね台という名は、土地の記憶がそっと滲み出したような響きをもつ。平成の区画整理によって恩田町から生まれ、行政区の再編を経て新たな輪郭を得たこの町は、整然としながらも、どこか野趣を秘めている。

かつて西ケ谷に群生していたアカネは、根を煎じて飲まれるほど人の暮らしに近い植物であり、その赤みを帯びた名残が町名に託された。道を歩けば、計画的な街並みの背後に、薬草の記憶や土地への愛着が静かに息づいていることに気づく。

新しい町でありながら、古い生活の知恵と自然の影が折り重なり、散策はいつしか小さな時間旅行へと変わる。あかね台は、由来を知るほど歩きたくなる、物語を宿した丘なのである。

あかね台の場所

あかね台・町名の遍歴・由来

平成2年の土地区画整理事業の施行に伴い、恩田町の一部から新設した町。平成6年の行政区再編成に伴い、緑区から編入。町名は町区域のほぼ半分を占める字「西ケ谷」にアカネ科の多年生つる草が群生していて、字名の「西」とアカネの漢字「茜」が似ていることと、アカネの根を薬として煎じて飲んでいたことから、地元の要望で「あかね台」と名付けた。
(町名の遍歴・由来 横浜市青葉区)

あかね台の公園