桂台

桂台は、ゆるやかな台地の背にそっと腰掛け、空と町を同時に味わえる場所である。昭和の区画整理によって整えられた街路の下には、恩田村から田奈村へと連なる長い時間の地層が静かに横たわっている。高すぎず低すぎないこの台地は、歩くほどに眺望がひらけ、季節の移ろいが素直に胸へ届く。

春は光が若葉に宿り、夏は風が抜け、秋は空が高く、冬は月が澄む。その月にちなみ、また古来美しさと品格を象徴する桂の字が与えられたことは、実にこの町らしい。自然に恵まれながらも決して野放図ではなく、端正で落ち着いた佇まいが続く。桂台は、景色を見下ろすのではなく、景色と並んで歩くための町なのである。

桂台の場所

桂台・町名の遍歴・由来

昭和57年の土地区画整理事業の施行に伴い、恩田町・鴨志田町の各一部から新設した町。古くは都筑郡恩田村であった。明治22年の市町村制施行の際、奈良村・長津田村と合併して田奈村大字恩田となり、昭和14年の横浜市へ編入の際、恩田町となる。平成6年の行政区再編成に伴い、緑区から編入。町名は「この地域が比較的小高い、なだらかな台地で眺望に優れ、自然にも恵まれて、四季の味わい深い土地である」ことと、「古来、月の意味を表し美しいこと、立派なものを表現する場合の形容に使われた木」として「桂」の字を採り、「桂台」と名付けた。
(町名の遍歴・由来 横浜市青葉区)

桂台の公園