上川中部児童遊園
アップデート:2025/08/24
上川中部児童遊園は、まるで神社への参道に忍び込むようにして存在している。田守神社の入口に寄り添うその姿は、ただの公園とは思えぬほど、神聖さと日常とが入り混じった不思議な空気を纏っている。明神橋を渡り、神社へと向かう途中に現れるその小さな園地を目にすると、思わず立ち止まってしまう。
ここで遊ぶことさえ、神さまの承認が必要なのではないかとふと考えてしまうのだ。滑り台は銀色の背骨を陽光に輝かせ、ひとすべりごとに小さな冒険を約束してくれる。子どもたちの笑い声と神域の静けさが入り混じるこの場所は、遊びと祈りの境界にある奇妙な楽園のようで、足を踏み入れた瞬間、日常の重さが軽やかに溶けてゆく。