京王菅東公園
アップデート:2026/08/19

川崎市多摩区菅にある京王菅東公園は、頭上を京王線の高架が走る。その立地そのものが、この公園最大の個性だ。空の代わりに高架が屋根になる。公園というものは青空の下にあるものだと思い込んでいると、ここでその常識が少しだけ揺らぐ。
高架下という場所は、街の余白のようでもある。しかし、その余白に小さな滑り台があり、砂場があり、スプリング遊具まできちんと収まっている。決して大掛かりな遊具ではない。それでも頭上に巨大な鉄道構造物を抱えながら遊具が並ぶ光景には、普通の公園とは違う妙な格好良さがある。
そして何より、高架がつくる大きな屋根。これが頼もしい。天候に左右されにくく、雨の日にも公園という選択肢が残されている。公園の屋根として考えれば、これほど巨大なものもなかなかない。パーゴラどころの話ではなく、鉄道そのものが頭上を覆っているのだ。
滑り台で遊び、砂場へ移り、スプリング遊具を揺らす。その上では電車が街から街へと走っていく。遊び場と交通が上下に重なっている風景は、都市ならではの面白さだろう。
晴れた日の公園もいい。しかし少し空模様が怪しい日には、あえて京王線の高架を目指して歩いてみる。そこには街の隙間を上手に遊び場へ変えた、小さな公園が待っている。




