公園の片隅、草むらの隙間から姿を現すスプリング遊具は、小さな異界への入り口のようにたたずんでいる。動物のかたちをしていようと、奇妙な抽象物であろうと、その背に跨がった瞬間、足元の大地がふっと軽くなり、身体の芯まで揺さぶる弾力がぴんと張りつめる。上下でも左右でもない、妙に心を掻きむしる斜めの揺れが、日常の埃を払い落とし、秘密の振動を伝えてくる。
ひとたび動き始めると、乗り手の意志などお構いなしに、遊具は勝手気ままな軌道を描き、世界を柔らかく波立たせる。目の前の景色がふにゃりと歪み、遠くの木々がゆらゆらと揺れて見えるのは、春先の陽炎のせいではなく、この奇妙な乗り物が纏う魔力のせいに違いない。気づけば背中は風を切り、胸は不思議な昂ぶりで満たされ、心はいつの間にか子どもの頃の高さへと戻ってゆく。
公園のスプリング遊具は、ただの遊具ではない。揺れの中でしか開かない、小さな冒険の扉なのだ。
スプリング遊具
スプリング遊具は、プラスチックなどで動物を模した本体の下部に大型のばねが取り付けてあり、上に人が乗ってハンドルを握り上下前後左右に揺らして遊ぶ遊具である。
設置管理においては安全領域の確保や衝撃緩和措置などを講じるべきとされる。(スプリング遊具 – Wikipedia)
スプリング遊具はいくら?
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