東寺方中央公園に足を踏み入れると、まず丘の上にぽつんと置かれた滑り台が目に入る。ほかに何かを競うでもなく、ただ高みに据えられているその姿は、いささか贅沢である。登って滑り降りるだけの遊具なのに、丘の上にあるというだけで、どこか特別な風景へ変わってしまうのが不思議だ。
園内には二つのパーゴラがあり、その下では砂遊びを楽しむことができる。陽射しは葉にやわらかく砕かれ、砂場には静かな木陰が落ちている。子どもたちは砂に夢中になり、大人はその傍らで腰を下ろし、ただ風が通り抜けていくのを眺めている。
そして、この公園のパーゴラは実に見事である。緑が惜しげもなく茂り、“これぞパーゴラ”と言いたくなるほど堂々と木陰をつくっている。その下に入ると、街の時間が少し遠ざかり、午後そのものがゆるやかに長くなる。
滑り台のある丘と、緑に包まれたパーゴラ。その取り合わせは簡素でありながら、気づけば妙に心へ残り、またふらりと戻ってきたくなるのである。









