貝取南公園 | 多摩市公園探訪

貝取南公園

貝取南公園は、ニュータウンの穏やかな街並みの中で、ひときわ精悍な気配をまとって佇んでいる。貝取北公園が柔らかな芝生の海を広げ、のんびりとした午後を運んでくれる存在だとすれば、貝取南公園はまるで身体の芯を目覚めさせるために用意された舞台のようだ。
広々としたグラウンドが真ん中に構え、風が抜けるたびに地面が軽く呼吸する。数字が刻まれた三面の水道は、まるで選手たちの気力を静かに見守る番人のように整然と並び、訪れる者に淡い誇りを感じさせる。

遊具の一角にひっそりと鎮座する小さな滑り台は、かつての記憶を手繰り寄せる不思議な存在だ。昔はもっと大きなものがあったのだろうという名残が、地面の起伏や配置にふと読み取れて、想像をくすぐる。
今は控えめながらも、どこか哀愁を含んだ佇まいが、訪れる者の心を静かに掴む。スポーツの熱気と記憶の余韻がやわらかく混じりあうこの公園には、動と静、過去と現在がふしぎに溶け合う時間が流れている。

貝取南公園はグラウンド中心の公園です。北公園が芝生でニュータウンらしい公園ならば南はスポーツで、とそれぞれ特色を出しています。人数に対応するたの3面水道などがあります。遊具はちいさな滑り台が。昔はもっと大きなものがあったのだろうという形跡は見られます。

野球場、球技場が2つ並んでいます。この地域ではわりと広い公園なので、野球やゲートボールなどの試合にも利用されています。青く澄んだ空の下で白いボールとにらめっこをしていると、周りの背の高い団地もじっとのぞき込んでくるみたいです。公園内のトイレも変わっています。宇宙からやってきたような四角いのが2つ仲良く立っています。
(緑のパークシティ「多摩」：多摩市制20周年記念誌)

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