さくら公園は、その名に偽りなく、春になれば桜に埋もれてしまうような場所である。枝という枝に花が宿り、空は淡い色に染まり、歩く者はいつのまにか花の中を進んでいる気分になる。
バスロータリーに面しているため人の流れは絶えないが、不思議とこの一角だけは時間の歩みがやわらかい。すぐそばには、まるで物語の中から抜け出してきたような風景があり、その余韻を背に桜の下へと足を踏み入れる。
砂場では静かな創作が続き、鉄棒では空へと伸びる動きが繰り返される。花びらが舞い落ちるなかで遊ぶ時間は、どこか現実から少しだけ浮いている。さくら公園は、日常と物語がそっと隣り合う、季節の記憶を刻む場所である。










