多摩ニュータウンがある公園

多摩ニュータウンは、計画という名の理想が、丘陵の上でゆっくりと息づいている場所である。道はやけに広く、団地は整然と並び、空は思った以上に近い。歩き出すと、同じ景色が続くようでいて、坂を一つ越えるたびに風景の表情が微妙に変わる。

公園は点在し、木々は人の暮らしと同じ速度で年を重ね、ベンチには時間が腰掛けている。かつて未来だった街は、いま静かな現在となり、過去と未来が溶け合う不思議な層を成している。
夕方、建物の隙間を抜ける光が道を斜めに染めると、この街が長い思索の末に生まれたことを思い出す。多摩ニュータウンは、歩くほどに心が整理され、なぜか遠くへ行きたくなる、内省のための街なのである。