入口に、象がいる。 公園の入口に動物が待っていれば、普通なら歓迎係だと思うところだ。ところが上谷本第二公園の象は、こちらを向いていない。横向きである。
歓迎ムードを前面に押し出すでもなく、かといって立ち去るでもない。ただ自分の場所で、マイペースに象をやっている。 この距離感が、なんともいい。
公園へ来る人すべてに愛想を振りまく必要などないのだろう。入口にいるからといって、必ずしも門番になる必要もない。象には象の都合がある。そんなことまで考え始めると、横向きの姿が妙に頼もしく見えてくる。
その象の先には、しっかり遊べる空間が広がっている。複合遊具と滑り台が並び、さらにブランコ、砂場、鉄棒。登る、滑る、揺れる、砂で遊ぶ、鉄棒につかまる。公園遊びの基本メニューが気持ちよくそろっている。
場所は、もえぎ野21。
これだけ遊具がそろっているのだから、普通なら複合遊具が公園の顔になってもよさそうだ。それでも入口の象が気になる。派手なことは何もしていないのに、最初に出会った横顔が記憶に残るのだ。
公園を出るとき、もう一度あの象を見てみたくなる。 たぶん相変わらず横を向いている。そのくらいが、この公園にはよく似合う。









